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介護業界では、求人数が増え続けており、高齢化社会の進展に伴い、介護の需要はますます高まっています。介護転職を考えている方にとって、適切な資格を取得することは非常に重要です。
この記事では、介護職に転職を考えている方々に役立つ情報を提供します。具体的には、介護職に転職する際の介護系資格の重要性や、介護福祉士と介護職員初任者研修といった資格の取得方法やメリットについて解説します。あわせて、介護転職を成功させるためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
介護転職における資格の重要性
現代の日本では高齢化が進んでおり、介護業界は成長しているのに伴い、介護職員の需要も急増しています。このような状況下で、介護転職を有利に進めるためには、より高度な知識や技術を持った人材が求められています。そのため、介護転職を考える方々にとって、適切な資格を取得することは非常に重要です。
介護職員としての能力を証明することができる
資格を取得することで、雇用主やクライアントに対して自信を持って自身の能力をアピールすることができます。また、介護業界は多様なニーズに対応するため、より高度な知識やスキルを持った人材の需要が高まっています。そのため、資格を取得していることは、介護転職を有利に進めるための一つの要件となります。
資格手当など、給与面でのメリットがある
資格を取得することによって、給与面でのメリットが期待できます。介護業界では、より高度な知識やスキルを持った人材が求められており、それに応じて給与水準も上昇しています。また、資格手当などの制度も存在し、介護福祉士や介護職員初任者研修などの資格取得により、給与面でのメリットがあります。
資格取得を通じてスキルアップができる
資格を取得することによって、自身のスキルや知識を向上させることができます。介護福祉士や介護職員初任者研修などの資格取得を通じて、介護における基礎的な知識や技術を習得することができます。これにより、より高品質な介護サービスを提供することができるだけでなく、自身のキャリアの発展にもつなげることができます。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護職としての働く上で、必要になる知識・技術を取得することができる研修です。介護職員の基本的な知識・技術を身につけ、基本的な介護業務を行うために必要です。この研修は、介護保険法に基づき、厚生労働省が定めたプログラム内容に基づいて行われます。研修修了後、試験に合格することで、介護職員初任者研修修了証を取得できます。この研修では、介護の基本的な知識や技術を学ぶことができます。そのため介護職員初任者研修は、これから介護の仕事を始める方にはおすすめの資格です。
介護職員初任者研修の内容と受講方法
介護職員初任者研修の研修科目とその時間(合計 130時間)は、厚生労働省によって次のように定められています。この他に、筆記試験による修了評価(1時間程度)が実施されます。
No | 研修項目 | 研修時間 |
1 | 職務の理解 | 6時間 |
2 | 介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
3 | 介護の基本 | 6時間 |
4 | 介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
5 | 介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
6 | 老化の理解 | 6時間 |
7 | 認知症の理解 | 6時間 |
8 | 障害の理解 | 3時間 |
9 | こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
10 | 振り返り 4時間 | 4時間 |
これらの介護職員初任者研修は、民間の介護スクールや専門学校などで実施されています。研修期間は通常1か月から3か月程度で、昼間や夜間、土日祝日のみの授業など、受講スタイルは様々です。近年ではオンラインでの受講が可能な場合がありますが、スクーリング(実技)については、通学が必須となります。
また、介護職員初任者研修は、未経験でも取得が可能です。この研修を通じて、介護の基礎知識や技術を身につけることができるため、介護業界への転職を考えている方にとって、有用な資格となります。
介護福祉士
介護福祉士とは、加齢や障がいなどにより日常生活を送るのが困難な方に対し、身の回りの介助を行うことを業とする資格です。利用者がその人らしい生活を送れるようサポートします。介護保険法に基づく介護サービスの提供に必要な資格であり、介護職の中でも高度な技術と知識が求められます。介護福祉士は、高齢者や障害者などの生活支援を行い、心身の健康を維持するためのサポートを提供します。
介護福祉士の資格の取得方法
介護福祉士の資格を取得するには、介護職員初任者研修を経て、国家試験に合格することで、介護福祉士の資格を取得できます。介護福祉士の資格を持つことで、より高度な介護業務を行うことができます。具体的には、次の3つのルートで介護福祉士を取得することができます。
・養成施設ルート
都道府県知事が指定する介護福祉士養成施設で必要な知識と技能を修得し、国家試験に合格して資格を取得する方法
・実務経験ルート
3年以上の介護等の業務に関する実務経験と都道府県知事が指定する実務者研修を修了し、国家試験に合格して資格を取得する方法
・福祉系高校ルート
文部科学大臣と厚生労働大臣が指定する福祉系高校で必要な知識と技能を修得し、国家試験に合格して資格を取得する方法
公益財団法人 社会福祉復興・試験センター:介護福祉士の資格取得ルート図
介護福祉士実務者研修の内容
介護福祉士実務者研修は、介護職員の基本的な知識・技術を身につけ、基本的な介護業務を行うために必要です。研修修了後、試験に合格することで、介護福祉士実務者研修修了証を取得できます。
介護福祉士実務者研修の研修科目とその時間(合計 450時間)は、次のように定められています。
No | 研修項目 | 研修時間 |
1 | 人間の尊厳と自立 | 5時間 |
2 | 社会の理解Ⅰ | 5時間 |
3 | 社会の理解Ⅱ | 30時間 |
4 | 介護の基本Ⅰ | 10時間 |
5 | 介護の基本Ⅱ | 20時間 |
6 | コミュニケーション技術 | 20時間 |
7 | 生活支援技術Ⅰ | 20時間 |
8 | 生活支援技術Ⅱ | 30時間 |
9 | 介護過程Ⅰ | 20時間 |
10 | 介護過程Ⅱ | 25時間 |
11 | 介護過程Ⅲ(スクーリング) | 45時間 |
12 | 発達と老化の理解Ⅰ | 10時間 |
13 | 発達と老化の理解Ⅱ | 20時間 |
14 | 認知症の理解Ⅰ | 10時間 |
15 | 認知症の理解Ⅱ | 20時間 |
16 | 障害の理解Ⅰ | 10時間 |
17 | 障害の理解Ⅱ | 20時間 |
18 | こころとからだのしくみⅠ | 20時間 |
19 | こころとからだのしくみⅡ | 60時間 |
20 | 医療的ケア | 50時間 |
介護福祉士実務者研修は、厚生労働省が定めたカリキュラムに従って民間のスクールで受講することができます。通常、研修期間は450時間程度で、研修内容は介護職員初任者研修に比べて、より専門的な内容が含まれます。介護福祉士実務者研修を修了することで、介護福祉士試験を受験する資格が得られます。
介護福祉士を取得するメリット
より専門的なスキルが身につく
介護福祉士は専門的な知識や技能を持った専門職として認知されています。これにより、他の介護職と比べて専門性や信頼性が高く、求人市場での競争力が高まります。介護業界では、介護福祉士の資格を持つ人材に対する需要が高く、優遇される傾向があります。また、資格を持つことで、雇用主やクライアントからの信頼を得ることができ、仕事においてより高い責任を担うことができます。
給与面で有利になる
介護福祉士は一定の資格手当を受けることができる場合があります。介護業界では、介護福祉士の資格を持つことによって給与面でのメリットが得られる場合があります。資格手当の支給や給与水準の向上など、経済的な利益を享受することができます。
管理職や教育職へのキャリアアップもできる
介護福祉士は訪問介護事業所で配置が必須の「サービス提供責任者」として活躍することができます。サービス提供責任者は、専門的な知識や経験を持ち、訪問介護サービスの計画や提供、スタッフの指導・管理などの専門的な業務に従事することができます。これにより、より責任ある役割を担い、介護サービスの質の向上に貢献することができます。
また、介護福祉士は所定の実務経験を積むことで、介護福祉士養成施設の教員や福祉系高校の教員になることも可能です。介護福祉士の資格を持つことで、教育方向へのキャリアが開かれ、次世代の介護福祉士を育てる役割を果たすことができます。教育に興味がある方にとっては、介護福祉士の資格を取得することで、教育分野でのキャリアを築くことができます。
介護転職成功のためのポイント
資格取得の重要性
介護業界では、より高度な知識やスキルを持った人材が求められています。介護転職を有利に進めるためにも、以上で解説した介護職員初任者研修や介護福祉士など、適切な資格を取得することが重要です。資格を持つことで、自身の能力を証明し、雇用主やクライアントからの信頼を得ることができます。
経験や実績の積み重ね
介護転職においては、経験や実績の積み重ねも重要です。経験や実績は雇用主に対して面接などで自身の能力をアピールするための材料となります。介護業界では、実際の介護経験やボランティア活動を通じて得た知識やスキルが重視されるため、これらの経験は介護転職の際に雇用主からの信頼を得ることができます。
コミュニケーション能力の向上
コミュニケーション能力は、介護転職を成功させるために非常に重要です。介護職は、利用者やその家族とのコミュニケーションが日常業務の中で頻繁に行われる職種です。コミュニケーション能力の高さは、利用者やその家族との関係を築き、信頼関係を構築するために欠かせません。コミュニケーション能力を高めることで、利用者やその家族との信頼関係を構築し、より良い介護サービスを提供することができるでしょう。
まとめ
介護転職で有利になる資格には、介護職員初任者研修や介護福祉士などがあります。資格を取得することで、自身の能力を証明し、給与面でのメリットやキャリアアップの機会を得ることができます。資格を取得し、この記事で紹介したポイントに留意すれば、介護業界での転職は有利に進めることができるでしょう。
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