介護業界の採用方法とは?どの方法が転職で成功できるか解説!

介護業界で転職活動を行う上で最も重要なことは、最終的にスタッフとして採用されることです。

どんなに高待遇な企業であっても、大前提として採用されなければ意味がありません。

この記事では、介護業界において最も採用されやすい転職方法を解説します。
介護業界で転職をご検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

企業が採用時に考えていること

基本的に介護職の人事担当は、優秀な人材の採用」「採用コストの削減」を求められています。

特に介護業界では、人手不足を感じている施設が多いため、介護スタッフの人材確保の競争が激しくなっています。
2025年には約243万人の介護職員が必要であると推定されていますが、2022年時点では215.4万人しか確保できていません。

参考:厚生労働省「介護職員数の推移」[PDF]
参考:厚生労働省「介護人材の確保、介護現場の生産性向上の推進について」

とはいえ、人事担当としては採用のコストも抑えながらスタッフを確保することが求められます。
採用コストとは、社員やアルバイト等の採用のために、企業が負担する費用のことです。

例えば、求人情報誌・サイトへの掲載費などが、採用コストに該当します。
どれだけ低コストで、求める人材を採用できるかを常に考えています。
以上を踏まえた上で、まずはどのような転職方法があるのかを見ていきましょう。

主な転職方法

転職活動を行う上で、採用されることの次に重要なことは、「どのような方法で転職活動を行うのか」です。

直接応募や転職エージェント、転職サイト、ハローワークなど、非常に様々な方法があります。
まずはこれらの様々な転職方法の詳細を知っておきましょう。

そうすることで、あなたの状況や、退職理由に合わせて、最も採用されやすい手段が何かを判断することが出来ます。

直接応募

直接応募で転職活動をする場合、介護職の企業のホームページや採用サイトに掲載されている求人情報を自身で探し、各求人情報内の所定の方法で応募します。

直接応募の求人の中には、転職エージェント・サイトなどに公開されていない求人も少なくなく、採用に力を入れている企業は、ホームページや採用サイトにキャンペーンを載せていることも有りますので、チェックしてみましょう。他社との違いや特徴が詳細に記載されているはずです。

なお、転職したい企業のホームページ等に求人情報が無い場合は、代表連絡先(電話・メール)などへ、現在求人を行っているかどうかについて問い合わせてみるのも良いでしょう。

転職エージェント

転職エージェントに登録して転職活動をする場合、担当アドバイザーが自分に合う求人を探し、紹介してくれます。有料のサービスもありますが、無料利用できるサービスも多いです。

また、担当アドバイザーはマンツーマンで転職活動をサポートしてくれます。例えば、転職に関する様々な相談に乗ってくれたり、履歴書の添削をしてくれたり、面接の日程調整をしてくれたりなどです。

加えて、非公開求人を保有していたり、応募企業に合わせた模擬面接を実施したり、応募企業の内部事情を教えてくれたりする転職エージェントも少なくありません。

転職エージェントのビジネスモデル

転職エージェントのビジネスモデル

転職サイト

転職サイトに登録して転職活動をする場合、多種多様なWeb掲載求人の中から、自分の希望や能力に適した求人を自身で検索して応募します。

無料利用できる転職サイトがほとんどで、インターネット環境があれば、いつでも気軽に最新の求人情報が閲覧可能です。

また、求職者が経歴やスキルなどを登録し、企業や仲介業者からのスカウトを待つ、スカウト型の転職サイトも存在します。

ただし、求職者のスキルや登録情報が不足している場合などには、いつまでもスカウトされない恐れがあることも覚えておきましょう。

都内で介護職の求人を探す場合は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:「東京で介護の求人を探すなら?おすすめ求人サイト5選!」

また、正社員での転職を希望している方は、以下の記事で紹介している求人サイトを活用することをオススメしています。
関連記事:「正社員の介護求人を探すには?ポイントとおすすめ求人サイト・紹介会社3選!」

ハローワーク

ハローワークとは国の職業紹介機関で、ハローワークで転職活動をする場合は、最寄りのハローワークに出向いて登録します。

続いて、ハローワーク内の検索コーナーのパソコンを用いて、資格の要否など自分の希望条件等にマッチする求人を自身で検索しましょう。

さらに気になる求人の求人票を印刷してから、窓口で相談するのが一般的な利用の流れです。

一方、担当者に各種希望条件や自身のスキル等を伝えて、適した求人を紹介してもらう方法もあります。

転職方法別に採用コストを解説

各転職方法の詳細は掴めたでしょうか?

それでは、次に転職方法別に採用コストがどのぐらいかかるのかを解説します。

スタッフを採用する企業側に立って、転職活動を行うことも重要です。

企業の採用コスト1:直接応募

直接応募で採用できた場合、その採用コストはほぼかからないと言っても過言ではありません。

なぜなら、自社のホームページ等へ求人情報を掲載した場合には、転職サイトに求人掲載を依頼した場合と異なり、掲載料が不要だからです。

また、転職エージェントを利用して採用に至った場合とは違い、直接応募から採用に至った場合に紹介料を支払う必要がありません。

唯一、採用サイトの制作費用(もしくは更新費用)、窓口の販管費などが採用コストとして定義出来るでしょう。

企業の採用コスト2:転職エージェント

転職エージェントを活用して採用できた場合、一般的には、転職エージェントに対して紹介料を支払わなければなりません。

紹介料の設定は転職エージェントごとに様々ですが、一般的に採用決定者の理論年収の30~40%程度の紹介料となる場合が多いです。

理論年収は、1年間の月次給与・諸手当・賞与等を合算して算出されます。

企業の採用コスト3:転職サイト

転職サイトを利用して採用する場合、転職サイトへ支払う掲載費が必要です。

多くの場合、企業が求人情報を転職サイトに掲載してもらう期間に応じて、転職サイトへ掲載料を支払います。

基本的には、4週間の掲載を1クールとし、1クールあたりの求人掲載料を設定している転職サイトが多いです。

中には、応募課金制や成功報酬制を採用する転職サイトもあります。

企業が応募課金制の転職サイトを利用する場合には、年間の応募者数に応じた掲載料の支払いが必要です。

また企業が成功報酬制の転職サイトを利用した場合には、採用者が1人決まるたびに掲載料を支払わなければなりません。

企業の採用コスト4:ハローワーク

ハローワークを利用して採用できた場合、直接応募と同様にほぼ採用コストはかかりません。

なぜなら、ハローワークは国が運営しているため、求人情報の掲載料が無料だからです。

ただし、ハローワークに求人情報を掲載するためには、ハローワークに出向き、必要書類へ記入して提出しなければなりません。

必要書類に記入する求人情報を、事前にWeb入力して仮登録する方法もあります。しかしこの場合にも、仮登録後にハローワークに出向かなければなりません。

そのため、利用企業にとっては、直接応募の場合よりも手間がかかり、求人情報掲載に至るまでの時間も長い方法だと言えるでしょう。

直接応募と転職エージェントはどちらが有利?

ここまで、それぞれの転職方法の特徴と採用コストについて解説してきましたが、わかりやすくするために、人事担当の立場で直接応募と転職エージェントを比較してみましょう。

悩む女性

転職エージェント

転職エージェントでは、企業と応募者の間に転職エージェントが入り、企業の求める人物像と応募者のミスマッチがないように、調整してくれます。

なぜなら、紹介した応募者がもし仮に早期離職した場合、返金が発生するリスクがあるからです。その為、転職エージェントから紹介される人物は比較的、企業の求める人物像とマッチする可能性が高いと言えます。その代わり、応募者が入社した際は、紹介料を理論年収の30%~40%程、支払う必要があります。

直接応募

それでは、直接応募の方はどうでしょうか?

直接応募では、面接で直接対面するまで応募者の人となりや求める人物像と合っているかどうかなどは把握できません。

事前に、履歴書や職務経歴書を共有してもらい、これまでの経験などを把握することは出来ますが、紹介と比べると不安が残ります。ただし、コスト自体はほぼかかりません。

ここまで人事担当として比較してみると、それぞれにメリットとデメリットがあり、単にどちらが有利なのかは決めづらいと思われたかもしれません。

直接応募と転職エージェントの違い

直接応募と転職エージェントの違いしかし、重要なのはここからです。

介護業界において

ここで介護業界の特徴を考えてみましょう。

介護業界は離職率が高く、深刻な人手不足と言われています。なぜなら、業務内容が身体的負荷の高い作業が多く、また、少子高齢化の影響により、若者が少なくなっているからです。実際の業務内容についても、労働集約的な作業が多く、コンピューターやロボットでは代替できません。そのため、需要と供給のバランスが取れなくなっており、介護事業を展開する企業は、とにかく人材を集めるために、採用に予算を多くかけています。

このことから、採用方針として、コストを掛けて優秀な人材を3人採用することよりも、コストを掛けずに4人採用することの方が重要だと考えている企業が多いと予測できます。

ここまで来ると、介護業界において、直接応募が良いのか、求人サイトが良いのか、は火を見るよりも明らかです。

そう、直接応募で転職活動をする方が企業の採用方針と合っており、エージェントや求人サイトを利用している応募者が多い中、コストを掛けずに採用できるあなたに、企業の目が止まります。

まとめ

どのような転職方法が最も受かりやすいのかを判断するためには、企業の採用方針を予測することが重要です。予算を掛けて優秀な人物を採用したいのか、予算は掛けずになるべく多くの人を集めたいかにより、どのような転職方法がベストなのかは変わってきます。

介護業界においては、深刻な人手不足が問題となっているので、他業界と比較してもなるべく多くの人材を集めたい企業が多いでしょう。

その為、転職エージェントと比べてコストが掛からない直接応募のほうが受かりやすいと言えます。

また、企業によっては、ホームページや採用サイトなどにキャンペーンや特別な求人情報などを掲載されていることもあるので、確認してみましょう。

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